ベオウルフは黒く大きな、人狼のようなグリム。
シリーズで初めて登場したグリムであり、"Red" Trailerで初めてその姿を見せ、本編では"The First Step, Pt.2"にて初登場した。
"Battle of Beacon"に登場した、より大きく装甲に覆われたものはアルファ・ベオウルフとして知られている。この個体は通常のものより強力である。
外見[]
ベオウルフのデザインはシリーズを通して何度か変更されてきたが、その全てが共通する特徴を持っている。 彼等は一貫して、前傾姿勢を取りつつも後ろ足で立っており、非常に発達した筋肉を持っている。
"Red" Trailerでは、ベオウルフはシンプルな漆黒の狼の姿をしており、赤い目と牙を有している。
Volume 1では、グリムの特徴である赤い模様の入った骨のようなマスクがあり、さらに骨のようなトゲが腕、背中、膝から突き出ている。 手と足の先端には白く鋭い爪を持っている。彼等の大きさは個体によって大きく違い、平均的には人間と同等の大きさだが個体によってはその2倍の大きさを有している。
"Battle of Beacon"で初登場したアルファ・ベオウルフは特別な個体、あるいは亜種であり、より多くの骨の装甲とトゲに覆われている。 また、より鋭角なマスクと大きな牙、鋭い目を持っている。
"Volume 4 Character Short"ではベオウルフにさらに変更が加えられ、頭部はさらに突き出た形で耳がはっきりと見えるようになり、アルファと似た姿になっている。 その光る目は動くたびに赤い光の跡を残すようになっている。また、その体からは黒い煙が立ち昇っているように見える。
登場シーン[]
RWBY[]
"Red" Trailerでは崖際の森にてベオウルフの群れがルビーと対峙した。ベオウルフ達はルビーに襲い掛かるが、彼女は回避しクレセント・ローズを手にして交戦を始めた。 しばらくの銃撃のあと、ベオウルフ達の波状攻撃を迎え撃つためルビーはクレセントローズを鎌の形態に展開。 1体のベオウルフがルビーを防戦一方にさせたが、それも束の間であり、ルビーは弾薬を切り替えると攻勢に転じベオウルフ達を殲滅した。
"Ruby Rose"のナレーションにて、ベオウルフはグリムの一種であることがシルエットで示された。
"The Emerald Forest"では、エメラルド・フォレストを行くルビーとワイス・シュニーの前にベオウルフの群れが現れた。 ルビーとはぐれたワイスは武器を構え群れの中で最も大きなベオウルフに攻撃しようとするが、突然現れたルビーが割り込む形でそのベオウルフを攻撃。 ワイスはルビーに当たらないよう炎による攻撃を中断するが、代わりに近くの木が焼け、辺りは火事になってしまった。 これに気を取られたルビーはベオウルフの攻撃を受けワイスにぶつかってしまう。 その後、ルビーは戦いを続けようとするが、火事から逃れようとするワイスに手を引かれその場から離れることになる。
"Welcome to Beacon"のRemnant: The Gameにはベオウルフのフィギュアが何体か付属していた。 "Burning the Candle"のヤン・シャオロンの回想では、クロウ・ブランウェンが彼女とルビーを3体のベオウルフから守っていた。
"Search and Destroy"ではチームRWBYとバーソロミュー・ウーブレックがベオウルフの群れと遭遇した。 チームはこれらのベオウルフを殲滅し、その間にウーブレックは彼女達がハンターになりたい理由を聞いた。 "Mountain Glenn"では、ルビーが覗くスコープの先に1体のベオウルフが現れた。そのベオウルフはあてもなく辺りを漁っているようで、ルビーの方を見るも敵意は示さなかった。
"No Brakes"では、マウンテン・グレンの地下トンネルに集まったグリムの中にベオウルフの姿もあった。その後、列車の衝突で防壁が破壊されたことでグリム達はヴェイルへと侵入した。 "Breach"では、街に入り込んだベオウルフ達はチームRWBY、JNPR、CFVYと、応援に駆け付けたアトラス軍、ツヴァイ、ウーブレック、ピーター・ポート、グリンダ・グッドウィッチ、マーキュリー・ブラック、エメラルド・サストライらによって殲滅された。
"Lessons Learned"では、ウィンター・シュニーがシュニー家のセンブランスである召喚能力を実演するため、ベオウルフを召喚してみせた。 召喚されたベオウルフは通常のものとは異なる白と青の体色で、ウィンターに対して従順な様子であった。
"Fall"では、ベオウルフ、ゴライアス、クリープ達が負の感情を感じ取り、ヴェイルの方へ注意を向けていた。 グリム達はそのままマウンテン・グレンを進み街との境界まで接近し、"PvP"ではついに街への攻撃を開始した。 数人のアトラス兵が防衛を試みるも、数で圧倒され突破されている。
"Battle of Beacon"ではヴェイルへのグリム侵攻中に、より強力なアルファ・ベオウルフが初めてその姿を現し、アミティ・コロシアム内に侵入した。 2体のアトラシアン・ナイト-200を容易に破壊するとアイアンウッド将軍に襲い掛かったが、わずかな交戦のあと将軍の拳銃で頭を撃ち抜かれ絶命した。
その後、墜落するブルヘッドからもう1体のアルファが飛び降り、ビーコン・アカデミーに侵入。 逃げ惑う学生達を襲う中、ブレイク・ベラドンナはそれを倒しに向かった。
"Volume 4 Character Short"では、ベオウルフの群れが、ネヴァーモア、ベリンゲルと共にサナスの村を襲っていた。 村を守るために現れたルビーに対してベオウルフ達は突進及び、岩や瓦礫を投げつける攻撃を見せたがその後全て倒された。
"Family"では、ルビー達がヒガンバナに向かう道中、1体のベオウルフが崖の上から襲い掛かろうとするがクロウが事前にそれを阻止。さらに彼の背後には数体のベオウルフの死体が横たわっており、ルビー達の障害になりそうなグリムを彼が人知れず倒していたことが暗に示された。
"Taking Control"ではシンダー・フォールが乙女の力のトレーニングのため数体のベオウルフと戦っていた。その後のシーンで、セイラムを失望させたことに絶望し泣け叫ぶティリアン・キャロウズに1体のベオウルフが襲い掛かるが、返り討ちにされそのままなぶり殺された。
RWBY: Grimm Eclipse[]
Grimm Eclipseでは、ベオウルフはチームRWBYが遭遇する敵としてエメラルド・フォレストやマウンテン・グレンに現れた。 また、フォーエバー・フォールでは正体不明のベオウルフの変異体にも遭遇した。 このベオウルフはアルファよりさらに大きな体を持ち緑色に光っている。さらに、緑色のトゲを地面から直線状に噴出させる攻撃を見せた。
漫画[]
漫画の第1章では、"Red" Trailerの回想としてベオウルフの群れがルビーと戦っていた。 また、第2章ではベオウルフに襲われたヤンとルビーをクロウが救う場面の回想が描かれた。
技能と能力[]
"Red" Trailerでルビーの敵として描かれたとき、ベオウルフ達は通常の狼のように引っ掻きや突進のみで攻撃しており、特殊な技術や能力は見せていなかった。
ベオウルフ達の行動は年を重ねるごとに大きく変化していく。若いベオウルフは通常の動物と異なり、自己防衛の本能はほとんど持っておらず、自らがどれ程傷付いても、また仲間がどれ程殺されても気にせず執拗に攻撃を繰り返す。年を経たベオウルフは動物のような自己防衛の本能を持ち、さらに最終的には動物以上の知能を持つことになる。仲間の状況を観察し、必要な場合は撤退し次にハンターなどの脅威に遭遇した場合に備えて策を練ることもある。
彼等は非常に俊敏であり、崖際の森でルビーの後を追っていたときやその後の戦闘での動きを見てもその事がよく分かる。
アルファ・ベオウルフは装甲が増え、さらに危険になったベオウルフである。アルファは2体のアトラシアン・ナイト-200を容易に倒し文字通り引き裂く程の力を持っている。群れでかかっても訓練中のハンターにさえ劣る通常のベオウルフとは異なり、アルファ・ベオウルフは(わずかな時間とは言え)1対1でアイアンウッドを相手に激しい戦いを繰り広げてみせた。
トリビア[]
- ベオウルフという名前は、古英語で綴られた叙事詩ベーオウルフから取られたものである。
- Miles Lunaによれば、Rooster Teethはベオウルフという名前にとても満足しているとのこと。
- Monty Oumによれば、"Red" Trailerでルビーがオオカミと戦うのは童話の赤ずきんを想起させる意図があったとのこと。
- "Red" Trailerでは、ベオウルフは単に黒いオオカミの影として描かれたが、これはMontyが一人で作り上げたためである。後に、コンセプトアーティスト兼キャラクターデザインのPatrick Rodriguezがデザインを修正し、これが本編に登場する姿となった。またさらに、Volume 4ではコンセプトアーティストのErin Winnがベオウルフのデザインを再修正している。
- RTX 2014にてMontyは、ベオウルフはドラゴンクエストシリーズのスライムのような存在であると述べている。したがって、ベオウルフはグリムの力関係で最下層であると考えられる。
- RWBY: Grimm Eclipseの2014年12月のスポンサー向けアルファデモでは、通常のベオウルフを全て倒すと白いベオウルフが登場した。これはボスの扱いで通常の個体より力や知性が優っており、攻撃を防いだりかわしたりしていた。この白いベオウルフはデモ用に作られたものであり後の製品版には登場していない。
- Remnant: The Gameにはベオウルフの駒が含まれている。また、ルビーはパッチ島の実家の寝室にベオウルフのフィギュアを飾っている。